常に前向きにとか、プラス思考でとか言うのは簡単だけれど、
人生そうも言っていられない。
そもそもプラス思考って、そんなに良いことなんだろうか。
落ち込むときは落ち込むのだし、無理して明るく取りつくろう
必要はないと思うのです。
もちろん、落ち込みたいと思って落ち込んでいる人はまずいないでしょう。
ある程度のところで、沈みきった気分からそろそろ浮上できないかと大半の人は
考えるもの。
そんな時にオススメなのが、この絵本です。
「よかったねネッドくん」(シャーリップ作 やぎたよしこ訳 偕成社、1969年)
ネッドくんは、空前絶後のラッキーボーイです。
物語は「よかった!」(Fortunately)と「でも、たいへん!」(Unfortunately)
が交互に展開していきますが、その波乱万丈ぶりは半端ではありません。
乗っていた飛行機が爆発したり、トラに追いかけられたりするのが、はたして
「でも、たいへん!」で済むレベルのことなのか。。
ネッドくんほど激動ではないにせよ、誰しも良いことと悪いことはお互いにめぐり合わせて
くるもので、悪いことばかり長くは続かないようです。
空元気を出すのではなく、ささいなことでも「よかった!」と思えることを
見つけていくことが、「でも、たいへん!」を突破する力になるのかもしれません。
ネッドくんがピンチを切り抜ける方法が都合が良すぎて笑ってしまうのですが、
笑うことがいちばん落ち込んだ心に効くのだとか。
ビタミン剤がわりにぜひ一読ください。