百万本のバラ

持ち寄り式の新年会は楽しいもの。

わたしは、以前展示会のときに知り合いに差し入れて

もらった、ジョージア産のワインを持って行きました。

 

ジョージアはワイン発祥の地と言われていて、あまり出回らないから

貴重なのよ。

ワイン通の知人が太鼓判を押してくれ、みんなの期待も高まります。

 

ずらっと並んだサラダや、パンや、ローストビーフや、餃子や自家製

おでんまで、どれもこれもおいしそう。

まずは乾杯しましょう。席について、コップを持って、

さあさあ、みなさんあけまして、

 

。。あかない。

 

栓抜きを差し込んでみたものの、固く瓶にはまり込んだコルクは

びくともしません。

みんなでかわるがわる引っ張ってみたけれど、これでは

陶器でできた瓶が壊れてしまいます。

 

もうコルクを削って、崩してしまおう。

沈んだコルクは茶こしか何かでこして飲めばいいよ。

 

またまたワイン通の鶴の一声で、作戦変更です。

引いてだめなら押してみろ。栓抜きでコルクを引っ掻くようにして

押し込み、穴を作って、やっとワインを注ぐことができました。

 

ジョージアはニコ・ピロスマニという放浪の画家の出身地であり、

この人は恋人に広場いっぱいのバラを贈ったというエピソードでも

有名なのだそうです。

 

一緒に開けた山梨産のフルーティーなワインとはまったく異なる、

独特の香りとほんのり甘い不思議な味に思いを馳せて。

今年もよろしくお願いいたします。