ちょうちょ

あげる、と言ってにぎらされたのは、赤いプラスチックでできた

ちょうちょの形をしたビーズでした。

 

こういう純真さに遭遇して、時々はっとさせられることがあります。

 

きっとこのちょうちょは、彼ら彼女らにとってルビーと同じくらい

価値あるものなのだろうな。一緒に過ごした1日は、短くても

ずっと彼ら彼女らの体の底に残り続けるかもしれないな。

 

子どもの時間は重く、深いものだから、先に生まれたものとして

せめて少しでも支えられたら、とあらためて思うのでした。