麻婆豆腐

日常の中、つまり自分の身に直接降りかかる出来事を通じて、

とても小さな「絶望感」を感じることがあります。

「絶望感」は至るところに転がっていて、つまずきかけることも

多いのです。

 

夕飯は、麻婆豆腐。

さあ食べるぞ、という段になって、気付いてしまった。

お米、炊いてない。

 

一瞬、冷凍庫に食パンならあるなと思いましたが、麻婆豆腐に

食パンはさすがに嫌。

中華麺ならまだどうにかなったかもしれないのに、あいにく

買い置きはありませんでした。

悲しいのは、一度「食べるぞ」とスタンバイOKになってしまったお腹を、

なかなか元には戻せないことです。

 

世界中至る所で起こりうる「絶望」的状況について、わたしたちは

考えたり、解決したり、取り組もうとすることが大切だと思います。

ただ、この種の「絶望感」は、世の中全体から見れば取るに足らない

瑣末なでこぼこで、解決というよりあきらめ、考えるより炊飯器を

仕掛ける方が先なのでした。